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button-only@2x 緊張しなければうまくいく

【緊張をするのは失敗を恐れるからだ】

人生、人前で発言をしたり何かを演じるという大事な場面が何度かあるものです。仕事の上でも大事なところでは、ついつい力が入ってしまって、緊張していますが、この緊張がくせものです。

適度な緊張なら気持ちが引き締まってかえっていいのですが、「あがる」ほど緊張するとなるとふだんの能力が発揮できなくなってしまいます。

それでは、なぜ緊張するのかというと、いろいろと原因があるでしょうが、「慣れていない」ということがいちばん大きいでしょう。

うまくいかないのではないか、みんなの前で恥をかくのではないか、失敗して咎められるのではないか、などなどさまざまな理由の根本には、その作業に慣れていなくて、うまくやる自信が不足し、そのためにリラックスできないのです。

この「慣れていない」という問題を解決するためには、シュミレーションという方法があります。プレゼンテーションでも、顧客に謝る場合でも、どこかのお偉いさんに会う場合でも、だれかに相手役になってもらって、ひととおりシュミレーションをしておけば、かなり気分が違うはずです。

つぎに、「恥をかく」「失敗する」といったことを危惧(きぐ)する気持ちを整理します。その作業をおこなうことに、自分は必要以上に入れ込んでいるのではないか、はじめてだからといって「絶対に成功させよう」などと考えていないか、というあたりです。

たとえば、プレゼンテーションだったら、受ける側のクライアントにしてみれば、一日に何社もやってくる売り込み売り込みのひとつに過ぎないかもしれません。相手にとっては、日常的なことで、さほど気合を入れるようなものではないことが多いのです。

それなら、こちらもリラックスしていけばいい、と考えます。失敗してもそれも日常的なことで、数社のうち一社しか採用されないのですから、ほかにも失敗する仲間がいる、くらいに考えます。

面白いのが、「ここは、いつも他社が取っているから、どうせまたダメだろう」くらいの考えでプレゼンテーションをするほうが採用されやすい、ということです。「どうせダメ」「ダメでもともと」という考えが、いちばんリラックスできて、緊張をほぐし、それが結果的に評価されるというわけです。

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【大きな声をだせばうまくいく】

— その場の勢いをつかむ方法 —

小学校のクラスには、教師に当てられても声が小さくてことばが聞き取れない子どもが必ずひとりやふたりはいるものです。そんな子がそのまま成長して、学生や社会人になってもまさに蚊の鳴くような声しか出さない人がいます。

声が小さいと、どうしても答えや自分の考えに自信がないように受け取られがちで、もし正しいことを言っていても、まともに取り上げてもらえないことが多くなります。

すると、その本人も、自分の答えや意見は取り上げられないと考えて、さらに引っ込み思案になってしまうのです。

聞き取りにくいので「もう一度言ってください」などと言われて、なにか間違ったことを言ってしまったのかと、さらに声が小さくなってしまったりもします。

小さい声を聞き取ろうとする周囲もイライラさせてしまうし、自分自身も、みんなに咎(とが)めるように注目されてストレスを感じます。これはずいぶんと損をするので、できれば声を大きくする練習をしたほうがいいでしょう。

演劇や歌唱、アナウンサーなどの訓練をしたことのある人や、発声練習の方法を知ってしますから、そういう人に特訓を依頼するという手もあります。

どんなに声が小さい人でも、面白いもので、部屋の中でゴキブリを見つけたりしたときには、きちんと大きな声が出るものなので、やろうと思えば出るはずなのです。

アメリカ海兵隊の訓練などでも、上官と兵隊が必要以上に大きな声でやりとりをしていますが、あれも気合を入れるという以上に、精神を集中させるという効果があるのでしょう。上官の命令をそのまま実行させる効果です。

管理職養成セミナーのようなものでも、口々に大声で叫んだりしていますが、やはり精神統一が目的でしょう。それと、細かい悩みや日常的なストレスなどを忘れさせるという効果もあります。

日常の会議などで、それほどの大声を出す必要はありませんが、セールスポイントのところで、メリハリをつけて大きな声を出すことは非常に効果的です。学校の先生でも、そこを弁えて(わきま)いて授業中に大事なポイントで大きな声を出す人がいます。

メリハリの利いた大きな声は、その場の雰囲気をつかむことができます。突然大声になれば、みんなその人に注目しますから、そこでポイントとなる一言を言うのです。

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【小さな目標を達成しよう】

— いつの間にか成功に近づく方法 —

目標を達成するというと、それなりに準備が必要だろうとか、そう簡単には達成できないだろうという先入観があります。これは、子どものころから「夏休みの目標」などを立てて、最後までなかなか思い通りにいかなかった経験からくるものかもしれません。

毎朝8時に、ラジオ体操にいく、といった簡単な目標でさえ、朝、眠かったり雨が降ったりして、大変な思いをした記憶があるでしょう。

仕事の目標となると、「新しい契約を取る」とか「新製品を開発を開発する」などの比較的大きな目標をイメージするかもしれませんが、もっと小さな目標をイメージするかもしれませんが、もっと小さな目標を持つことで、結果的に大きな成功につなげることが可能です。

手近な目標としては、「仕事関係の本を週に一冊読破する」「明日までに……と言われ」た作業はその日のうちにやる」といった仕事に直接関わるものから、「週に1回は同僚と親睦の場を持つ」といった人間関係についてのものでもいいでしょう。

また、「みんなより五分早く出勤する」「エレベーターの代わりに階段を使う」「昼食に野菜を必ず摂る」といった今日からすぐにでもできることでもいいのです。

こういう簡単なことでもひとつひとつ達成すれば、それなりに達成感が湧きます。達成感によって脳の中に快楽物質が生まれるので、気持ちもリラックスして和らぎ、充実することがわかります。

小さな目標達成は、つぎの目標へのステップになるわけです。日常生活でも、たとえば、汚れていた窓ガラスをピカピカにしたりすると、思いがけず満足感を覚えることがあります。そういう経験をすると、自分は掃除が好きだったのかな、と思うこともありますが、これは、掃除が好きというより、小さな目標を達成した快感なのです。

同じような快感は、ふだんは作らないような料理を作って、思いがけずうまくできたときにも得られますし、子どもの勉強を見てあげたり、庭の花壇を作った、などという場合にも得られます。

小さな目標をいくつか達成して、脳内物質で快感を維持し適度にリラックスしていれば、自然にそのほかの作業や仕事もうまくいくものです。

これで、無理なくいろいろな目標が達成され、最終的には仕事上の大きな目標達成にも近づいているはずです。